2010年9月10日金曜日

「Javaフレームワーク開発入門」を読んで 総評



読み終わりました。
まず第一に、かなりの良本ですね。
書籍の構成もちゃんとしているし、実装例もわかりやすい。

読者対象としてはjavaの基本を一通り学んで、フレームワークを使った
実践経験がある人ならかなり有用だと思います。
フレームワークの中身ってどうなっているんだろうと興味をもった方が、
OSSフレームワークのソースを読む前にも。

WEBアプリケーション開発において非機能用件、横断的関心事というと、
・エラー処理
・メッセージ処理
・ログ出力処理
・DB処理(ORマップ、トランザクション、データソース管理、排他制御、自動採番)
・ファイル管理処理
・セキュリティ
・帳票出力処理(PDF,CSV)
・外部システム連携
・バッチ制御処理
・権限・ワークフロー(業務より)
・メール
・多言語対応
・数値演算
・日付時刻
・文字コード
・画面部品

ぱっと思いつくだけで結構あるが、大規模アプリケーションなんかだと、
フレームワークの上に共通基盤、その上に業務APをのせるといった
構成の方が効率がよい。
共通基盤を設計しようと思った場合に、インターフェース・拡張ポイント等
迷うことが多々あると思うが、そういった共通基盤を作成する人なんかも
良い指針になる本だと思います。

また、リフレクションAPIを細かく解説していたり、
デザインパターンをいくつか紹介しています。

デザインパターンの説明は、Gofで紹介する23パターン全て
ではなく、フレームワーク作りでよく使うパターンのみだが、
どの本よりわかりやすく感じました。
Adapterパターン、Proxyパターン、Decoratorパターンなんかは
混同しやすいけど、その違いなんかも説明しています。

説明しているデザインパターン
・Template Methodパターン
・Flyweightパターン
・Factory Methodパターン
・Decoratorパターン
・Adapterパターン
・Proxyパターン
・Singletonパターン
・Intercepting Filterパターン


あとは、3人の登場人物が会話してプロジェクトを進めていくという、
よく海外本にあるような遊び心ある構成が程よい息抜きによかったです。

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